
海外版原野商法と海外不動産の売却


海海外不動産所有者の中には、現地価格とあまりにかけ離れた価格で不動産を購入したという方達が時々いらっしゃいます。
それも決して少なくはありません。
最近になってようやく、海外版原野商法とマスコミでも言われ出しているようですが、実はこれは海外不動産が自由に購入できるようになった1970年代から既にある問題です。
今でこそインターネットで世界中の情報は簡単にとれますが、当時は何より情報が極端に少ない時代です。結局業者の言うことが全てです。
現地では低所得者用に国が安く提供した分譲地。そこに日本の業者が目をつけ、利益をたっぷりと乗せ、日本人に。
ハワイです。カリフォルニアです。そこが貴方のものです。
ホノルル、ワイキキ、サンタモニカ、ペブロビーチなら、それでも多少情報はあったでしょう。でも国が安く提供する場所はそこにはもちろんありません。それでもハワイ、それでもカリフォルニア、です。
お手ごろな価格でハワイに、カリフォルニアに自分の不動産が持てると、そういう気持ちになったでしょう。
そして当然、まさか自分が購入した不動産が現地では二束三文だったとは、誰も考えもしなかったのでしょう。

不動産はいつか売却する時が必ず訪れます。
そしてその時本当のことを知ることになります。現地でももともとの価格が価格ですから、残念ながら何年経ってもそうそう上がるものではありません。少なくても貴方が購入した価格に届くことはないでしょう。
2、3年前のあの不動産好景気の時でさえ、当時の購入価格よりはるかに低い流通価格でしたから、今のこのサブプライムローンショックの中では、もう言葉もありません。
ではどうしたら良いのか、この不動産不況はじっと耐えてそれが過ぎるのを待つべきなのか。でも固定資産税等経費は毎年かかります。
LISTING とかBY OWNER SALES とか、売却にもいろいろなやり方があり、それぞれメリットとデメリットがあります。LISTING でも大手を使う場合、個人業者を使う場合、言葉の通じる日本人業者を使う場合、それも一長一短あります。
購入時は夢溢れています。でもいつか必ず売却する時がやってきます。まるで結婚と離婚のようなものです。離婚する時はその何倍も大変とよく言われていますが、きっと売却はそれに似ています。
結婚本はたくさんあるのに、離婚本はなかなか見つかりません。売却も同じことです。結局は情報量の違いです。情報さえあればそれ程大変なことではないような気がします。